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2019-01-09

宮出珈琲園のお茶がこんなにも美味しくて面白い理由

誰もやっていないからこそ燃える!蛍池に店を持つ似たもん同士の二人

斎藤:博史さんと僕って、なんだか似たもん同士なんですよね。蛍池にお店を出した時期もほぼ一緒で、お店がうまくいったり、凹んだりする時期もだいたい一緒で。

宮出博史さん:そうなんよね。なんか、ずっと二人で励ましあったり慰めあったりしてきた感じあるよね(笑)

斉藤くんとの出会いは、確か美容院。蛍池で、カフェと美容院が併設したお店を作っている時、美容院だけ仮でオープンしていただんだけど、斉藤くんがふらっとお店に入ってきて。まだ工事中なのに入ってくるなんて、変わった人がいるもんだなーって思ったよ(笑)。

某クラフトビールの店で始まったインタビュー

斎藤:僕、美容院って苦手で、いつも家でバリカンなんです。でもあの日は結婚式で。髪の毛どうしようかなーって憂鬱な気持ちでうろうろしてたら、ふと、建物の佇まいが気になって中に入ったら、なんと博史さんの奥さんの美容院だった。居心地が良くて、すっかり気に入っちゃっいました。そして、いつの間にか、博史さんのカフェに入り浸るようになりました(笑)。

宮出さん:自分の好きなことを商いにして、お店を持って、家族を持って。斉藤くんとは悩みも喜ぶところも似てたから、ほんま話が尽きなかったよね。今もだけど。

斎藤:そうですね〜。しかも博史さんと僕、性格も似てるところがあります。「お金のためじゃない」ってよく強がって言ってますが、実は、僕も博史さんもお金儲けが基本苦手なだけだったりするところとか(笑)。僕はいつも周りをハラハラさせちゃってます。

宮出さん:僕も家族にも周りの友人知人にもまったく頭が上がらへんわ(笑)。あと、二人ともたぶんすごく頑固やんね。

斎藤:そうですね。蛍池の中でトップを争う頑固者同士ですね(笑)。やりたいと思ったらやる。簡単には諦めない。

宮出さん:うん、諦めへん。台風で2500本のコーヒーの木が全滅したとき、周りが「もうコーヒーは無理だ。次は何しようか?」って言っているなか、僕は「なるほど。じゃあ次はセミフォレスト農法しかない。」って考えしかなくて。

コーヒー栽培を10年続けてたどり着いたセミフォレスト農法

斎藤:なんでその農法だとうまくいくって思ったんですか?

宮出さん:だいたいのコーヒー農園って、森を切り開いたプランテーションにコーヒーの木がばーって並んでるんだけど、それって、木だけ育てていればいいから栽培が簡単っていう理由だからなんよね。徳之島でコーヒーを台風から守りつつ、しっかり太陽を当ててやるためには森の中で育てるしかない。もともと野生のコーヒーって森の中で自生してるもんだし、絶対できないことはないって思ったんよ。

斎藤:先月家族で徳之島にお邪魔して、コーヒーの栽培のお手伝いをさせてもらいました。コーヒーの栽培というより、ほぼ森のお手入れって感じでした。

宮出さん:コーヒーを育てるために森を育てるなんて、明らかに効率は悪いよね。でも、効率が悪くて誰もやりたがらないからこそ、自分がやることに価値があるって思うから、燃えるんよね。

斎藤:めっちゃわかります。僕も大阪に味噌ラーメン屋さんが少ないから味噌ラーメン作りに燃えた訳で。やっぱり似てますねぇ(笑)

生産者のリアルな思い!捨ててしまっていた果実や花を使ってコーヒーを楽しもう

斎藤:博史さんは、徳之島でコーヒーだけじゃなくてコーヒーのお茶を作っていますが、コーヒーのお茶を作ってみようと思ったきっかけはなんだったのですか?

宮出さん:カフェをやっている時、コーヒー以外のメニューって、紅茶かジュースか水か、くらいしか出せてなくて。コーヒーが苦手な人がお店に来てくれても、肩身狭そうにしてるのを見て、嫌だなって思ったんよね。コーヒーが苦手な人にも、コーヒーを楽しんでもらいたいなーって思って、コーヒーのお茶のアイディアを閃きました。

斎藤:お店に来てくれる人への愛を感じますね〜。博史さんはオタクだから、とことん美味しいお茶の作り方や淹れ方を追求する。だから、博史さんのお茶って、本当に美味しいんです。博史さんのお店で、初めてコーヒーの果実のお茶を飲んだ時の衝撃は一生忘れません。「なんじゃこれ!博史さんファンタジスタ!」って思いました。

宮出さん:ファンタジスタって最高の褒め言葉やね〜ありがとう(笑)。コーヒー栽培では普通捨ててしまう花や果実や葉っぱをどうにか美味しく飲めないかなーって。摘み方、焙煎の仕方、淹れ方・・・色々たくさん試しました。

斎藤:なんで普段捨ててる花とかに注目したんですか??

宮出さん:ずっと悲しいなぁって思ってたんよね。僕たち生産者は、コーヒーで使う豆以外の部分も大切に手間暇かけて育てているのに、豆だけしかお金にならないのって。

斎藤:しかも、今ってスペシャリティコーヒーが流行ってて、スペシャリティーコーヒー以外の豆ってすごく安く買い叩かれてしまってますよね。

宮出さん:そう。コーヒーって飲む人にはすっごく身近な飲み物なのに、生産者と消費者の間の距離はまだまだ果てしなく遠い。それがまた、僕にとっては、やりがいがあって燃えんねんけどね(笑)。

斎藤:博史さんの作るお茶は、まさしく「生産者のリアルな思い」がこもってるんですね。

宮出さん:はい、僕のエゴがこもってます(笑)。そんなお茶に驚いてくれる人がいて、しかも美味しいって飲んでくれる人がいて、生産者冥利につきます。

テレビ撮影も入った青山ファーマーズマーケットでのワークショップ

独り占めは楽しくない!仲間を増やしてコーヒー業界をよくしたい

斎藤:これからどんなことをしていきたいですか?

宮出さん:新しい商品をどんどん開発していきたい。コーヒーの木の枝でいいスモークチップができるので、コーヒースモークナッツとかどうかな。あと、防風林やシェードツリーとして植えているモリンガやグァバやみかんのお茶とか。

斎藤:アイデアが止まりませんね(笑)。

宮出さん:徳之島にいると、頭ん中にはコーヒーのことしかないからね。森にいると毎日新しい気付きがあって、「今度はこうしよう」「こうしたらおもろいんちゃうん?」って毎日1人で盛り上がってます。それがまたむっちゃ楽しい。

あと、今は徳之島と西スマトラのコーヒーの木を使ってお茶を作っているんだけど、いずれは、労働環境がもっとも過酷と言われているアフリカのコーヒー農園の木を使ってお茶を作りたいな。少しでも、アフリカのコーヒー生産者が潤えばいいなって思ってます。

斎藤:その夢めっちゃいいですね〜。このお茶は、世界のコーヒー生産者の環境を変える可能性を持ってるんですね!博史さんのすごいところは、なんでも独り占めしないことだと思います。コーヒーのお茶の作り方もオープンソースな感じだし。

宮出さん:だって、独り占めしても業界よくならないし、楽しくないでしょ(笑)。今まで、日本の国産コーヒーを作ってきた生産者って、横のつながりがあまりない感じだったんだけど、僕は一緒に日本のコーヒー業界を盛り上げていきたいんよね。

斎藤:我先に自分だけって、そんな時代じゃないですよね。博史さんの周りに応援したいっていう仲間がどんどん集まってくる理由がわかります。

宮出さん:ほんと、周りの支えがあったから今までやってこれた。今年、青山ファーマーズマーケットのTOKYO COFFEE FESTIVALやTEA FOR PECE、森、道、市場といったたくさんのイベントに出店させてもらったんやけど、そのイベントで出会った人たちが、徳之島に遊びに来て森の手入れや栽培を助けてくれたり、またイベントを助けてくれたりして。本当にありがたいです。


斉藤も手伝いに行った徳之島のコーヒーの森

斎藤:僕もまた手伝いにいきます!

宮出さん:ありがとう。徳之島で待ってます!


話がつきない宮出博史さんと斉藤

インタビューを終えて

コーヒー業界の未来を背負っている宮出珈琲園の美味しいお茶たち。飲んでみたい、応援したい、コーヒー業界について語り合いたいと思ったなら、ぜひみつか坊主へ。飲んだりご購入いただくことできます。みんなで一緒に、コーヒーの未来に思いをはせましょう。


宮出博史 プロフィール

宮出珈琲園・農園主、The Roast Labo・代表
蛍池を拠点にしながら、2007年より奄美の徳之島でコーヒーの栽培をスタート。「生産者はコーヒーの豆だけでなく、コーヒーの木とその森を作っているんだ」という生産者のリアルな想いを消費者に届けるべく、コーヒーの花や果実を使ったお茶の研究に注力し、「コーヒーの木を一本まるごと美味しくいただく」をコンセプトとしたコーヒーのブランド『Coffee Tree Apartment』を展開。

珈琲花茶|COFFEE BLOSSOM TEA

コーヒーの花のお茶は淡い夏色で日なたの薫り。口あたりは円やかで甘みがあり舌の上に清涼感が広がります。レモンやグレープフルーツ等の柑橘類を少し搾ると全体に丸みのある柔らかさがうまれて冷やしてアイスにすると美味しいです。

珈琲果実茶|COFFEE CHERRY TEA

摘みたてのコーヒーの果実を発酵させずに生から独自の製法で乾燥させました。あっさり抽出してお茶としてや濃くしてコーヒーミルクティーにしても美味しくお召し上がり頂けます。

宮出珈琲園の商品はこちらからもご購入いただけます。
https://coffee-tree.stores.jp/

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